韓国

韓国の保険医療制度を見る

1977年に公的医療保障制度が始まったことで、韓国でも保険制度がスタートしました。
しかし当初は、国の責任のない低負担低福祉の社会保険制度という特徴を持っていました。
何度か改正も行われているものの、この流れは現在でも根強く残っています。

金大中や廬武鉉政権の時代に、保険給付の適用拡大の政策が出されましたがうまく機能しませんでした。
少しずつ給付対象は拡大しているものの、まだ国民の望むレベルからは程遠いです。

保険料率は、労使で8%を折半するシステムをとっています。
ちなみに日本も労使折半ではあるものの、保険料率は倍の16%です。

日本では国民皆保険制度が適用されています。
医科の中でも歯科は保険診療できるのは、取り扱っている診療内容の中でもごく一部にとどまっています。
このため、歯の治療を行う際には全額治療費を自己負担しないといけない自由診療が一般的になっています。

歯科に関しては健康保険給付率を見てみると、37.4%にとどまっています。
また全保険医療費の中で歯科保健医療費の割合は2008年のデータになりますが、3.3%程度しかありません。

韓国の医療費を見る

韓国は現在約4500万人の人口を抱えているといわれていて、2005年の韓国の総医療費は24兆ウォンと推計されています。
1ウォン0.12円と換算した場合、2兆9000億円規模となります。
日本は30兆円が毎年総医療費として使われているので、日本と比較するとその規模はかなり小さいです。

医療費の対GDPで日韓を比較してみると、日本は7.8%であるのに対して2002年のデータで3.1%とやはり低いです。
ただしここで注意しないといけないのは、24兆ウォンの内訳です。
24兆ウォンのその大部分は保険診療分が占めています。

その他にも全額自己負担の自由診療で治療を行っている人も多いです。
この自己負担分まで含めると、さらに医療費の額は膨らむとみられています。

総じて韓国の社会保障支出はそれでも小さいとみられています。
このような現状に対処するために、1988年には年金制度、1989年にはより包括的な医療制度などを新たに制定しました。
さらに1995年に失業保険制度、2008年には介護保険制度といった感じでより国民が安心して暮らせるような基盤づくりを行っています。
しかしそれでもほかの国と比較すると、社会保障の支出額は少ないです。

OECD29か国の中でも最下位です。
対GDP比で比較した場合も、OECDの平均の1/3程度しかないのが、その現状を物語っています。