マレーシア

比較的医療機関は充実

マレーシアは東南アジアを代表する観光地であり、マレー半島の南半分を面積として有しています。

またマレーシアの国土は半島から東に進んだところにあるカリマンタン島(英語ではボルネオ島)にも及んでおり、半島地域とカリマンタン島地域とではまたインフラや施設に違いがあります。

マレーシアの中心となっているのは半島に位置する首都クアラルンプールですが、こちらは東南アジア有数の都市ということもあり非常に近代的なつくりをしています。

都市中心部は先進各国にいるのと同じ水準になっているため、医療機関をはじめ衛生管理もしっかりと整備をされているので安心して生活ができます。

ただし都市中心部から少し離れると途端にインフラや衛生環境の整備が遅れた地域となり、水一つにしても取り扱いに充分注意をしないとたちまち体調を崩してしまうことになります。

ですのでマレーシアを訪れるときにはどの地域まで進むかということを考えて体調管理をしていった方がよいでしょう。

医療レベルは高いが支払いには厳しい

マレーシア首都のクアラルンプール周辺であればかなり高度な医療を受けることが可能です。

これはマレーシアは英語圏であるとともにインドと歴史的に近い距離を保ってきたことから、インドや英国に医療留学をした人材が数多く存在しているためです。

都市近郊の優れた医療施設とともに、東南アジア地域でも有数の医療レベルとなっています。

ただマレーシアには日本の国民健康保険のような国策としての医療保険制度が存在していないため、高度な医療を受けるためには充分な支払い能力がなければいけません。

病院は国立・公立のものと民間のものとがありますが、国立や公立の病院は医療費が安い一方で待ち時間が非常に長かったり重い症状に対応しきれなかったりします。

医療レベルが高いのは主に私立の民間病院ですが、こちらは医療費がかなり高額となるため現地在住の人でも中間層から富裕層とされる人でないと利用はできにくくなっています。

病院内における診療費は完全にその担当医師任せになっていて、医療費負担は完全に患者側が持ちます。

一応は政府により診療費が青天井にならないよう上限枠を設定してはいますが、それでも完全に自費で負担するときにはそれなりの金額になることは覚悟しておいた方がいいでしょう。

国民皆保険制度が導入されるかは不明

マレーシアにおいては以前より「1Care計画」という国民皆保険制度の導入が検討されてはいるものの、実現にいたるかどうかは全く不透明な状況が続いています。

というのも医療費を自費によって負担することに対応するための民間の医療保険がすでに国民に定着しており、中間層や富裕層はそれらの医療保険に必ず加入をしています。

大企業などでは従業員の福利厚生のために民間の医療保険にまとめて加入をするという制度もとっており、いきなり皆保険制度に移行をするのは難しいでしょう。

介護保険制度も同じくマレーシアにはなく、こちらも主に民間の保険会社によって補償されているというのが実情です。